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会員の活動

トップインストラクター会員/サポートケア・リフレクソロジスト会員
由井 香奈子さん
「心の声を聴くやさしい手で・・」

由井 香奈子さん

学生時代の体験

「由井さんに殺される!」私が初めて臨床実習で受け持った患者さんは、体に触れると大声でそう叫んでいました。病棟中に聞こえるその声にあわてて担当医師や看護師が駆けつけることもあったほどです。私の学生時代の臨地実習は、科別に2〜4週間受け持ち患者さんに学校で習ったケアを行うものです。私は脳神経外科から実習が始まりました。受け持った患者さんは、脳出血の手術後でしたが、左半身麻痺となり、動かない手は拘縮していました。相手が話すことは分かっているようでしたが、なかなか言葉がでてこないことに苛立ち、急に怒ったり泣いたりすることもありました。その患者さんは、学生が体に触ることを極端に嫌がっていました。きっと技術が未熟で、痛い思いをさせられると思っておられたのだと思います。体に触れるとあの言葉がでてきますが、まずはそっと手を置いて話をする、手を握る、体をやさしく擦る、その行為を繰り返していると、患者さんの表情が穏やかになり、少しずつ患者さんの援助の幅が広がっていき、手術後初めてのお風呂に入ってもらうことが出来ました。実習最後の日に私の手を自分の頬にあてて、「ありがとう」「やさしい手だよ」と言ってくれた患者さんの頬の温かさとその感動を今も忘れることはできません。技術を磨くことは大切ですが、相手を思う気持ちが込められたやさしい手でケアすることがもっと大切だと感じました。

今なぜこんな昔の学生時代の話をするのか不思議に思っていらっしゃる方もいると思います。初めて誰かにリフレクソロジストとして施術した時のことを皆さんも覚えていらっしゃるのではないでしょうか?その感動、相手への思いが、私の学生時代の気持ちのように、次の施術に繋がる大切なものになっているのではないかと思うからです。

癒してあげたいという思いから始めたリフレクソロジー、大事なのは相手を思いやる気持ち

私は卒業後、救急医療の現場で命を守る看護師として働き始めました。多くの機器に取り囲まれ、殺伐とした環境の中で一生懸命生きようとしてるい患者さんにやさしい手でケアし、話のできない患者さんの心の声を聞くことが看護師の役割だと感じていました。忙しい日常の中でだんだんその役割が果たせているのか疑問に思うことや、自分が何をしているのか分からなくなることもありました。経験を重ねるうちにいつしか学生や新人看護師を指導する立場となり、直接患者さんに関わることが少なくなってくると何か物足りなさを感じるようになってきたのです。

そんな時に「リフレクソロジストの養成講座」に出合ったのです。自分の施術で癒しを与えられたら・・そう思い早速講座に申し込みました。通信講座は挫折してしまい、通結局通学コースで何とか続けることができました。しかし施術はなかなか滑らかな手の動きや体重移動が出来ず、反応もとれない状態でした。なかなか練習相手が見つからず、遅い時間に友人に頼んで施術させてもらうこともありました。技術は磨かなければ力にならないこと、決してこれで良いというゴールもないのです。もっと痛みを取ってあげたい、癒してあげたい・・そういう思いを持ち続けることが技術を高めるうえで大切なことだと思います。

やさしい手

私は1年前から、がん医療に携わっています。終末期を向かえている患者さんや根治の治療を受けている患者さんなど様々です。入院されている患者さんは、自分の病気を理解し、きちんと向き合っています。その中で患者さんやその患者さんを支えている家族の人達へ、少しでも苦痛を和らげ、癒しを与えられるように、これからも医療の現場の中で頑張っていきたいと考えています。
言葉にできない沢山の心の声、それは体を通して、私たちの手に伝えてくれます。その声を沢山聴けるやさしい手であり続けたいと思っています。

会報誌Holos No.41より

プロフィール

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