先ごろ、あるお寺のご住職のお話を聴く機会がありました。
その方はご在住の市の教育委員長も務めており、公立学校が新型コロナウイルスの影響で臨時休校となる中、児童や生徒と直接連絡を取りながら、休校期間中にも自習をする習慣を身に着けてほしいとおっしゃっていました。
ご住職によれば、今年度は土曜日や夏休みを返上してやりくりしても、授業時間が不足する恐れがあるそうで、義務教育という誰もが平等に受けられる学びの時間が失われてしまう事態に、大変心を痛めていらっしゃいました。
学校の休校、外出の自粛、休業による出勤停止や自主的な休暇など、多くの方が自宅のみでの生活を強いられています。
この状態で、私たちに何ができるか?何をすべきか?
様ざまなアーティストやタレントの方々が、自宅での過ごし方の提案を配信し、外出自粛を呼び掛けています。もちろん家に閉じこもっている以上、メリハリのある生活が理想的ですが、先行きへの不安が日に日に増していく中でも、私たちは現実に暮らしていかなければなりません。
とすれば、今後を悲観的に考えるばかりではなく、将来に備えて今だからこそできることや、自分の新たなステージを見つけるための行動をとっておくことも大切ではないでしょうか。
安倍総理大臣が自宅でくつろぐ動画には、否定的な意見も数多く寄せられたそうです。ここでは政治、思想や観念的なことがらへの言及は避けますが、例えばあの映像が、ソファでお茶を飲む姿ではなく、何かへの取り組み、自己の向上や研鑽、勤勉な姿勢というものを映し出したものであったなら、より大衆の共感を得られたのかも知れません。
いまのこの状況は個人一人の力で打開できるものではありませんが、自分の時間は自分のためにあるものであり、その時間は限られているものであり、今という時間には今でしかできないことがあることも思い出して欲しいと思います。
JREC会員の皆さん、受講生の皆さん、教科書や参考図書を開いてみてください。
学びはご自身のため、周りの人のため、そして未来のためです。
何かを生み出すために有効に活用していきましょう。