会員の活動【生活テーピング】

向笠 真由美さん(静岡県)生活テーピングコーディネーター


生活テーピングは“おもしろい”

私は、JREC生活テーピングコーディネーターの認定を2011年に取得しましたが、特に活用することもなく日々は過ぎて行きました。
2014年に子供が部活動で野球部に入ったことから、必要に迫られてテーピングの機会ができました。最初は自分に何度かテーピングして感覚をつかみました。
子供にテーピングをするので、特にどこが痛いのか、どうすると痛いのか、なかなかうまく伝えられない子供もいるので、その子の表情をみたりテーピングの前後の状態を確認して、違和感があったりすればすぐに貼り直して様子をみました。
自分の子から始まり、テーピングをしていて調子が良いのを見れば、他の子もテーピングを希望するようになり、いつしか部員全員のテーピングトレーナーに…(笑)。 当然、お母さんたちからも、応援で立ちっぱなしの足に、疲れ防止のテーピングは人気でした。そして、自分も子供に巻いてあげたいから教えてほしいと言ってもらえました。

生活テーピングは、ホワイトテーピングのような非伸縮で圧迫、固定メインのテーピングではなく、テープ自体に伸縮性があるキネシオロジーテープを使ったテーピングです。可動域を多少制限させることで痛みを軽減させて、一日中、貼り続けていることができます。
ホワイトテーピングでは、試合の直前や試合中に痛みのある患部に固定や圧迫をして、試合後はすぐに剥がす必要があり、自分で巻けないとなかなか使うのは難しいです。また、運動が終わればすぐに剥がさないとならないので、運動後は痛みを我慢しながら家まで帰ることになります。 生活テーピングなら、朝、練習前にテーピングをして、夜、帰ってきてお風呂の中で剥がすことができるのです。そうすることで、皮膚がかぶれることもなく、痛みを我慢しながら練習することもなく、コンディションを整えることが出来ます。

スポーツテーピングから派生した斎藤先生の生活テーピングは、スポーツをする人だけでなく、あらゆる年代の方の日常生活の痛みを軽減させたり、ケガや疲れを予防したりと、誰にでも有効で、痛みからの不安の解消にもつながります。

また、テープそのものにも、いろいろな種類があります。アンダーラップ(皮膚の保護)、 非伸縮ホワイトテープ(コットンテープ)、伸縮テープ、キネシオロジーテープなどがあります。斎藤先生の講座では、実技でいろいろな種類のテープ使って実際に巻いてみました。自分に巻かれたり、自分で巻いてみたりすると、テープごとの特性を感覚でつかむことができました。また複数の種類のテープを組み合わせて使い、より効果的にテーピングをすることを教えていただいた時は、こんな使い方があるのだと驚きました。

現在では、あの頃の部員の子が、身体に痛みが出てくるとテーピングしてほしいと寄ってくれたり、その仲間を連れてきてくれたり、揉みほぐしに来てくれた高齢者に、足の疲れ防止のテーピングを教えたら、ウォーキング会の前にテーピングをしに寄ってくれたりしています。また、リフレクソロジーを受けに来て、外反母趾がある方に外反母趾用のテーピングをすることもあります。外反母趾は自分で貼るのも簡単なので、テープを購入していかれる方もいます。

周りをよく見ると、スポーツの時だけでなく生活テーピングは日常生活で使用することができるのだと実感します。痛みを軽減したい方が周りにいることに気が付いてみると、これからも、もっと多くの人にテーピングができるように、テーピングを伝えられるように、より勉強しなければならないなと思います。 痛みの出る方向に動かさないようにするためには、どう巻けばいいのか…、答えは1つではないと教えられました。この自由度がテーピングの面白いところで、奥のふかいところだと思います。